あまり目立たない地味な人間こそ、なかなか手ごわい。
有名な三国時代にも、華々しい英雄や猛将はたくさんいただろう。
だが、本当に強かった武将は、あまり記録に残されなかったのではないか?
三国志(演義)では、あまり活躍を描かれなかったけれど、
史実にも登場する徐栄(Xu Rong)という将軍も強かった。
後漢時代から、董卓(Dong Zhuo)に仕えていた武将で、
若くて勢いのあった時代の曹操(Cao Cao)や孫堅(Sun Jian)
たちを圧倒的な力の差で破っているのだ。
興味深いエピソードとして、
友人だった公孫度(Gongsun Du)が失職したとき、
遼東地方の太守(管理者)に推薦してやったところ。
仕事をもらった公孫度が治めていた州は、
のちに中国が三つの大国に分かれていた時代も、
したたかに独立勢力として存在しつづけた。
結果として、徐栄はそのきっかけを作ったとも言える。