そう、父から注意されたことがある。
僕の父は大道芸のような演芸活動をしているのだが、僕が地元に戻ってきて、事務作業なんかを手伝い始めたころのことだ。
(社会人として)それまでに身に着けてきた「危険察知」や「トラブル回避」の習性からか、自分には物事を欠点や悲観的な部分から判断してしまうところがあった。もしも、急にイベントが中止になったらとか、出演料が支払われなかったらとか・・・。
しばらく活動を続けてきて分かったことだが、まず、そんなことは起こらない。それから、万が一、起きたとしても、そのとき全力で考えればいい。起こってもいない妄想に振り回されるのは、自分の人生を台無しにしているだけだ。
そうなのだ。この世に「悪いこと」などは存在しない。
ごく普通の出来事を勝手に「悪いこと」だと思い込んでいる錯覚だけが存在する。
今では、周りの人々が呆れるくらいに楽観的に生きている。