北米にもダフ屋はいた。
ご存知の通り、僕のいたトロントにはスカイドームという開閉式の球場がある。
そこは、TORONTO BLUE JAYSの本拠地でもある。
よくダフ屋がチケットを売っていた。
やっぱりだみ声で「チケットあるよ〜!」ってかんじでね。
(ちなみに英語では、かれらを”Sculper”と呼ぶ。)
僕らは、自分達のショーで使う面白い映像が欲しかった。
そこで仲間達とダフ屋が野球の試合のチケットを売ってる隣で
「マイクのうちの夫婦喧嘩のチケット100ドル!!」とか
「老人クラブ喉自慢大会のチケット売ります!」などと叫んでいた。
ちなみに僕は、日本語で巨人戦のチケットを叫んだ。
営業妨害なんかは恐れなかった。
なぜなら彼らもまっとうな商売ではないので怒るに怒れないからだ。
グローバル・スタンダードは上層部ばかりじゃない。
社会の底辺や裏側にだって存在するんだよ。
最後に日本語の「ダフ屋」の由来は”札(ふだ)”を逆さから読んでってことらしい。