ときどき、魂をゆさぶるくらい衝撃的なものがある。
自分は、昔から広告が好きだったので、
日本でも、国外でも、テレビでも、雑誌でも、
意識してけっこう見てきた。
もっとも効果的な手法のひとつに、
ギャップによってメッセージを印象付ける手法がある。
(たとえば、悲しいシーンに明るい歌を流すみたいな)
そして、最近話題になった「ぜいたくな悩みCM」も世界中に衝撃を与えた。
※アメリカのNGO団体「WATERisLife(WiL)」の活動PR用に作られたもの。
内容は、先進国でツイッターに書き込まれた日常の悩みを、
貧しい途上国の人々が淡々と読み上げる広告動画である。
個人的に目頭を熱くしたのは、
I hate it when my house is so big, I need two wireless routers.
「家が広すぎて、無線ルータが2ついるから困る」
と言っている青年が、穴の開いた壁のトタン屋根の小屋の前にいたところだ。
他にも、
I hate when my phone charger won't reach my bed.
「充電器がベッドまで延びないから嫌だ。」老人は、無表情で語る。
I hate when my leather seats aren't heated.
「皮のソファーは冷たいから嫌だ。」と語る少年は、石の上に腰かけている。
When I leave my clothes in the washer so long, they start to smell.
「洗濯機の中に服を入れておくと、臭うから困っちゃう。」と語る少女は、仲間と川で服を洗っている。
・・・ぜいたくな悩みは、悩みではない。