日本の妖怪で有名なのは、やっぱり、河童(かっぱ)だろうか。
水辺に棲んでいる人型の生物で、頭に皿、背中に甲羅、口はくちばし、手足の指の間に水かきがあるらしい。
一般的な性格は、いたずら好きで凶暴。好きな食べ物はキュウリともいわれる。
ちなみに、この生物にあたる英語はなく、
たとえば、water monster「水中の怪物」にすると、ネス湖のネッシーみたいなものまで含まれてしまう。
近いものでは、merman,mermaid「半魚人や人魚」か。
個人的には、目撃される場所の一つ「沼」=「pond」を使えばニュアンスが近づくように思う。
さて。河童の正体はなんだろう?
自分は、カワウソ説を支持してきたが、もっと、歴史的なロマンを考慮して「平家落ち武者」伝説も捨てがたい。
源平合戦の勝者・源氏に追われた平氏の武士たちが、日本各地に散って、隠れながら暮らした話があるけれど、その目撃された姿や存在を「かっぱ」と呼んだのではないか?
それは、けっして悪意や見下しではなく、彼らが国に捕まらないよう、妖怪に仕立てたのではないか。
つまり、それは「やさしさ」だったと思いたい。